「九条の会・わかやま」 521号 発行(2025年04月05日付)

 521号が4月5日付で発行されました。1面は、「くしもと9条の会」第11回総会開催 西谷文和さんが講演、「憲法9条碑建立ラストスパート集会」開催、九条噺、2面は、第23回「有田憲法フェスタ」開催、みなべ「九条の会」153回目のピースアピール、書籍紹介 『検証 治安維持法』、会場訂正  です。
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「くしもと9条の会」第11回総会開催
西谷文和さんが講演




 3月22日、くしもと9条の会は「記念講演会&第11回総会」を開催しました。
 オープニングセレモニーでは恒例になっている楽器演奏で、「虹色の湖、空よ、虹と雪のバラード、桃色吐息、さらば恋人よ」の曲を奏でていただき、若い頃に戻ったような気持ちになりました。
 西谷文和さんの『政治とメディアのあり方を問う ガザ、ウクライナ、関西の今』と題した講演は、世界と日本の動きを分かりやすく話され、43名が視聴しました。
 昨年3月と10月にイスラエルで取材したが、戦争について反対の人が3月にはまだ多くいたが、10月には賛成の人が増えてきている状況がある。それは若い人の徴兵制により、政府に都合のよい教育がされていることも一因としてある。そしてウクライナの状況は各国のメディアが報道しているが、イスラエルによる悲惨なガザ攻撃を、CNN(米メディア)やBBC(英国放送協会)はほとんど取材していないという米英のダブルスタンダードの事実を話されました。アフガニスタンで砂漠を耕地に換え、憲法9条の大切さを説く中村哲さんは地元のスーパー「NAKAMURA」の名称になり尊敬されていること。戦争で金儲けをする軍需関連産業は大手マスメディアを牛耳っている。地球温暖化の原因でもっとも大きいのは戦争であり、戦争は当事国の国民だけでなく地球に生きている人間への脅威となっていることを報道しなければならない。一部の大富豪家の富の増殖のために、大多数の人間が犠牲になっている今の世界状況があると話されました。
 黙っていると今の状況を肯定することになる。最低でも誰もが持っている選挙権でこの状況を変えてくれる人を選ばないとよくならないと思わずにはいられない講演でした。
 総会は、近郊の上富田・白浜・みなべの9条の会からの来賓を含め、22名の参加のもと行われ、事務局からの提案通り確認され、今後の一年間、9条を守り・活かした情勢をつくっていく決意を確かめ合いました。(上柳博さんより)

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「憲法9条碑建立ラストスパート集会」開催



 3月29日午後、和歌山市内のプラザホープで、来る5月3日のわかやま9条碑除幕式に向けたラストスパート集会が開かれ、市民が参加しました。全国各地に続き和歌山での第1号となる9条碑建立の活動が盛り上がる中、広報と募金を一気に進める目的で開催されました。
 集会では、まず碑のデザイン紹介が行われました。検討された4つのタイプの中から陶板をはめ込む石碑型にしたこと、陶板には「わかやま9条の碑」「2025年5月3日建立」「わかやま9条碑建立実行委員会」の銘と、「日本国憲法9条の条文」を記し、右上に大きな虹色の「9」の数字を突き出し、9条条文の背景には戦前の回天基地跡の由良白崎海岸の風景写真をあしらったと紹介されました。



 続いて大泉英次氏(和歌山大学名誉教授)が「トランプ外交と世界平和の危機」と題する講演で戦争拡大の危機をくわしく解明し、その危機を止める国際的大衆運動の発展を訴えられました。外信やホワイトハウスのサイトやテレビ番組などを引用しスライドを示しつつ、分かりやすく話されました。(講演内容は次号で紹介予定)



 講演に引き続き、参加者たちは戦争のさまざまな傷にまつわる思いや9条碑に期待する意見を交流しました。
 最後に実行委員会から今後の行動として、①陶板の肩に出た「9」部分の裏に補強金具を付けたり、広報や除幕式などの費用がかさむため、募金目標を当初の100万円から180万円に引き上げ、目標を達成していこう、②5月3日に除幕式と完成のつどいを実施するので奮って参加を等が提起され、一同了承して終了しました。(柏原)

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【九条噺】
 稀代の悪法「治安維持法」が制定されて今年で100年となる。成立は1925年3月19日。「国体ヲ変革シ又ハ私有財産制度ヲ否認スルコトヲ目的トシテ結社ヲ組織シ又ハ情ヲ知リテ之ニ加入シタル者ハ八十年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス」とした。28年に最高刑を死刑に変更した▼「治安維持法」は労働・農民運動、民主主義運動、学生、教師・学者、芸術家、宗教者、そして共産党員などを徹底的に弾圧し、民主国家・平和国家を目指す活動を根こそぎにすることを目的とした▼45年10月15日の廃止までの20年6カ月間に、「治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟(国賠同盟)」の調べでは全国で、拷問:194人死亡、病死による獄死:1503人、逮捕者:数十万人、内送検:75681人、内起訴:6550人に及ぶ。小林多喜二が拷問を受けて死亡したことはよく知られるところだ▼和歌山県でも国賠同盟県本部の調査で、県内で逮捕された人と県外で逮捕された和歌山県人を合わせて385人に及ぶ▼例えば、和歌山高商教授・北川宗藏は教え子と学問研究を「話した」だけなのに懲役2年の実刑となった。北川は大阪刑務所で服役。敗戦を迎え、45年10月に釈放され、戦後は和歌山の民主主義運動の先頭に立って奮闘したが、53年12月、49歳で死去した▼戦後の平和憲法の制定は治安維持法弾圧犠牲者によって実現したと言っても過言ではない。治安維持法100年に当り、憲法9条を守る活動を一層強化しなければならない。(南)

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第23回「有田憲法フェスタ」開催



 3月8日、第23回「有田憲法フェスタ」が有田市で開催されました。今回は「国際女性デー有田集会」と共同での開催となり、70名の市民が参加しました。
 オープニングは「たった一人の吹奏楽部」(有田中央高校)の演奏。顧問の先生と二人で懸命に演奏する女子高生に大きな拍手が送られました。
 講演は由良登信弁護士が「今こそ平和について考える」と題して講演。我が国の戦争する国づくりの情勢をはじめ、私たちは今何をすべきかをじっくり考えることができるお話でした。



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みなべ「九条の会」153回目のピースアピール



 開花が遅れていた梅も満開を過ぎた3月8日、みなべ「九条の会」は153回目のピースアピールを実施しました。寒風の中8名の参加者で「軍事費に8兆7000億円もの莫大な額が計上され、『戦争の準備』『戦争国家づくり』となっています。大軍拡に断固反対の声をあげ、『戦争する国づくり』を止めましょう」とアピールしました。

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書籍紹介 『検証 治安維持法』



なぜ「法の暴力」が蔓延したのか。100年前に成立した治安維持法。稀代の「悪法」とされるが具体的な検証は未完である。多角的な視点から再考を試みる唯一無二の書。
序章
第一章 治安維持法小史――施行から廃止まで
第二章 治安維持法はだれが、どのように運用したのか
第三章 戦時下抵抗と治安維持法による「法の暴力」
第四章 朝鮮における治安維持法
第五章 台湾における治安維持法
第六章 「満洲国」の治安維持法
第七章 治安維持法の威力の震源=「国体」とは何だったのか
おわりに
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著   者:荻野 富士夫(小樽商科大学名誉教授)
  判   型:新書 496ページ
定   価:1800円+税
発売年月日:2024年12月17日
出 版 社:㈱平凡社
      電話 0570-045820(代表)
      FAX 03-3230-6586

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訂正

本年の「HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama」の会場は前(520)号で「和歌山城西の丸広場」としましたが、「和歌山城砂の丸広場」です。訂正します。
<5月3日(土・祝)10:00~15:00>

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(2025年04月04日入力)
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