「九条の会・わかやま」 524号 発行(2025年05月29日付)

 524号が5月29日付で発行されました。1面は、「We Love 憲法~五月の風に~」開催 西谷文和氏が講演、若者憲法集会開催 デモには1100人、九条噺、2面は、言葉 「能動的サイバー防御法」、みなべ「九条の会」155回目のピースアピール、書籍紹介 『改憲問題Q&A 2025』 、時事通信世論調査(5月22日) です。
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「We Love 憲法~五月の風に~」開催
西谷文和氏が講演




 5月17日、和歌山市・プラザホープで開催された「2025 We Love 憲法~五の風に~」で、フリージャーナリストの西谷文和氏が「憲法9条で戦闘と温暖化を止める ガザ、シリア、ウクライナ、アフガン、関西の今」と題して次のような内容の講演をされました。
 昨年10月に訪れたイスラエル南部スデロット市はガザ地区に隣接し、かつてハマスによる住民襲撃大量殺害が行われ、犠牲者の追悼広場がある。追悼式当日も20分毎にイスラエル軍の砲弾が2㎞先のガザ地区に着弾し、轟音と硝煙と瓦礫の山が見えた。追悼のそばで砲撃が繰り返され、ガザでは1年余で5万人以上が殺された。
 なぜ停戦ができないのか。大きな理由の一つは、イスラエルではテレビや新聞を潰してSNSだけにし、フェイクニュースが溢れて、戦争支持へと世論が動いたこと。例えば、ヨルダン川西岸地区ラマラにあったアルジャジーラテレビ支局がイスラエル軍によって閉鎖された。こうして真相が覆い隠される結果、イスラエルは正しく、悪いのはハマスだと信じるようになり、ユダヤ社会で戦争支持者が急増している。アラブ人大量殺害攻撃に加わった兵士たちが戦車を背景に笑い躍るTIKTOKが広く拡散し、イスラエル市民は喜んでいる。ある戦争支持者は「ハマスを殲滅するまで停戦させてはいけない」「ガザ市民のことは気にしていられない」などと語る。
 次にシリアの首都ダマスカス近郊の町を先日訪れた。民主化を圧殺したアサド政権と民主化を求める勢力間の内戦が12年続き、この町は反乱軍の拠点と目されて徹底的に廃墟にされた。ところが、アサドを支えたロシアがウクライナ戦争で手を引き、イランに繋がるヒズボラがイスラエルの攻撃で無力化したのを機に、反乱軍が首都ダマスカスを簡単に解放した。一旦戦争が始まると、シリア12年、ガザ1年余、ウクライナ3年となかなか止まらない。戦争を始めないことが大切だが、アフガンで戦争を見事に止めたのが日本人医師中村哲さんだ。水路を造り農業を回復、食べられるようになるとイスラム武装組織から離れて平和になった。
 以上に続いて、真実を隠した広告(フェイク)で開催されている大阪万博の実態を詳しく紹介、責任追及とカジノ中止の運動を訴えられました。最後に、アフガンでも知られている日本国憲法の価値を語って、参議院選挙で護憲内閣の展望を開こうと訴えられました。(柏原)

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若者憲法集会開催 デモには1100人
憲法生かせ! 戦争のない未来へ!




 石破茂政権による「戦争する国づくり」に反対し、憲法を生かした政治の実現を求めて「若者憲法集会2025」が5月25日、東京都内で開かれました。  集会後、銀座でのデモ行進には全国から集まった1100人(主催者発表)が、サウンドカーから流れるラップのリズムに合わせて、「大軍拡反対」「お米を普通に買える政治を」「消費税下げろ」と声をあげました。リズムに乗って沿道から写真を撮る人もいました。主催は若者憲法集会実行委員会。
 午前には、6つの関連企画が開かれました。
①高校生企画(日比谷図書文化館コンベンションホール)
②おにぎりと憲法~ノーライス・ノーライフ~(全国教育文化会館地下会議室)
③学生企画「激動の世界 平和の本流を前に」(有楽町朝日ホール)
④監視社会の実態と自己情報コントロール権(全国家電会館)
⑤労働組合企画「ボードゲームで学ぶ憲法と関係構築」(有楽町駅付近)
⑥核兵器で平和は守れるか~今こそ被爆者の訴えを聞こう~(文京区民センター)
 メイン企画は、午後1時20分から有楽町朝日ホールで開かれました。講師は日本婦人団体連合会(婦団連)会長の小畑雅子さん。小学校教員を経て全教委員長、全労連議長を務め、日本の労働運動の先頭に立ってきた小畑さんが、なぜ憲法は大切なのか、平和運動や労働運動の意義、草の根の運動の力などを、経験をもとに語り、全国各地の青年が、草の根の運動を発言しました。  そして、午後3時45分から日比谷公園を出発し、銀座周辺でデモ行進が行われました。

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【九条噺】

 2026年のWORLD BASEBALL CLASSIC(WBC)のアメリカチームのキャップテンが早々と発表された。ヤンキースの強打者・Aジャッジだ。アメリカもいよいよ本気ということだろう。▼既に大リーグ(MLB)のエンゼルスのMトラウトやドジャースのMベッツも参加を表明しているとのこと。次々とメジャーリーガーが参加してくるだろう▼WBCと言えば、2023年のアメリカとの決勝戦を思い出す。決勝戦前の円陣で大谷翔平はMトラウトやMベッツら名選手の名前を挙げ、「あこがれるのはやめよう。あこがれては超えられない。僕らは超えるために来たので、今日1日だけはあこがれを捨てて、勝つことだけを考えよう」とチームメートに語りかけたという。そしてアメリカの最終打者Mトラウトを大きなスライダーで三振させて、優勝を勝ち取った▼23年の日本チームには大谷翔平、ダルビッシュ有らのメジャーリーガーがいたが、山本由伸、佐々木朗希、今永昇太らもメジャーリーガーではなかった。しかし今、MLBで活躍している。きっと23年の優勝がMLB挑戦を強く押したのだろう▼26年のWBCは4つのプールに分れて第1ラウンドを戦う。日本のプールCは、日本、オーストラリア、韓国、チェコ、チャイニーズタイペイで、ここで2位以内となって、準々決勝、準決勝、決勝と進めたら、23年の時のような試合が見られるだろう▼本気のアメリカとの、友好的だが厳しい決勝戦を期待し、楽しみたい。(南)

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言葉 「能動的サイバー防御法」

 昨年12月26日、日本航空がサイバー攻撃を受け、自動で手荷物を預けるシステムなどが使えなくなり、国内・国際線71便に30分超の遅延が発生、国内線4便が欠航した。
 このようなサイバー攻撃を未然に防ぐという「能動的サイバー防御」導入法案が5月16日、参院本会議でも共産党、れいわ新選組などは反対したが、自民党、公明党、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党などの賛成で可決、成立した。
 この法律は日頃からネット空間を監視し、大きな被害を生む恐れがあるサイバー攻撃の兆しを掴んだら、先んじて相手サーバーに侵入し無害化する「能動的サイバー防御」の権限を政府に与えるというもので、憲法21条が保障する「通信の秘密」やプライバシーを侵害し、先制的な無害化措置を行った相手国からの報復攻撃を呼び込む危険性を持つ。
 法律は、①海外から国内設備を通って海外に送られる通信、②海外から国内への通信、③国内から海外への通信、の情報を政府が把握・分析するもので、①の場合は送受信者の同意なしに、また事業者が政府との協定により政府に提供する場合は取引先や利用者の同意なしに、政府が通信情報を取得できることになる。政府はIPアドレスやメールアドレスなどの機械的情報で選別し、不正行為に関係のない通信情報は削除するとしているが、政府が一度取得した情報の流出・流用の危険は否定できない。法律は、憲法21条で保障された通信の秘密やプライバシーを侵害し、国民を監視下に置くものと言わざるを得ない。
 また、法律は、サイバー攻撃の恐れがある場合などに、警察や自衛隊が「無害化措置」を講じることを認めている。無害化措置により、国外のサーバーのプログラムを削除・停止させることになり、相手国の主権を侵害する。それ自体がサイバー攻撃に当たり、サイバー上の先制攻撃を認めるものだ。サイバー上であっても、先制攻撃により相手国のインフラ機能などに障害が生じる恐れがあり、憲法9条が禁止する「武力行使」に当たる可能性がある。さらに、サイバー上の攻撃と反撃が過熱して相手国との戦争に至る危険を伴うものであり、「サイバー先制攻撃」を認めるこの法律は、憲法9条に違反する恐れもあり、許されない。今からでも廃棄すべきだ。

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みなべ「九条の会」155回目のピースアピール



 5月10日、事務局担当で5月のピースアピールを実施。前日から雨。実施できるか心配でしたが、アピール開始前から雨も上がり、どんよりした天気でしたが、予定通り8名の参加で道行く皆さんに訴えることができました。(事務局・井戸さんより)

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書籍紹介 『改憲問題Q&A 2025』



最新状況をふまえて疑問に答えるブックレット
政府と主権者との契約であるはずの憲法を、政府が守らない――立憲主義の危機的状況の中で、何が起きているのか。憲法の「そもそも」から、9条や改憲をめぐる最新状況まで、第一線の憲法学者が28の疑問に答える。
第1章 そもそも憲法とは何か
第2章 改憲論議を読み解く
第3章 自衛隊を憲法に明記する?
第4章 国家緊急権を憲法に置く?
第5章 憲法と平和のこれからを構想する
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編 著 者:大江 京子、永山 茂樹、南 典男
判   型:A5判並製 64ページ
定   価:800円+税

発売年月日:2025年4月28日
出 版 社:㈱地平社
      電話:03-6260-5480(代)
      FAX :03-6260-5482

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時事通信世論調査(5月22日)



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