「九条の会・わかやま」 538号 発行(2026年01月01日付)

 538号が1月1日付で発行されました。1面は、年頭に当たり 「九条の会・わかやま」呼びかけ人・副島昭一さん、年賀状、「ウソに騙されたらアカン」 フリージャーナリスト・西谷文和氏③、九条噺、2面は、「世紀の悪法・治安維持法と大阪商大事件」 「治安維持法100年・戦後80年講演会」開催、太平洋戦争勃発の日 街宣活動 みなべ「九条の会」、上富田9条の会 9の日スタンディング  です。
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[本文から]

年頭に当たり
「九条の会・わかやま」呼びかけ人・副島昭一さん


 今年11月3日は日本国憲法公布80周年記念日に当たります。しかし新憲法史上もっとも憲法と相容れない政権が現在の政権です。高市早苗首相については「憲政史上でガラスの天井を破って初の女性首相」という評価をする人々がいますが、私は違和感をもたざるを得ません。彼女は女性の代表として男女平等実現に向かって政策を推進するのではなくむしろ逆です。通称使用を法制化して選択的夫婦別姓の実現を阻み家制度を維持しようとする右派グループの代表的存在です。それは男性優位の現状を固定化するものに他なりません。そのような価値観をもった女性がトップになるという前例を作りました。天井のガラスはむしろ二重ガラスに強化されてしまったとさえ思えます。
 台湾問題での「存立危機事態」発言、これは安保法制から必然的に出てくるものであり、発言撤回はもちろん安保法制自体を廃止しなければ解決しません。台湾は中国の一部であることは日本政府も認めたことであり、私も平和的統一を望みますが、しかし武力統一に対して武力で介入することは内政干渉に他ならず、そしてもし戦争になれば沖縄のみならず、本土も空爆にさらされることになるでしょう。発言撤回をしないことにより中国との緊張関係を高めそれを軍拡の梃子としていく、中国との対立をむしろ奇貨として軍国主義に突き進む、これが高市首相の目論見とも思えます。日本がやるべきことは憲法9条に基づき平和外交を進めることで、それがアジアの平和に貢献する道でしょう。
 最近山口県宇部市にある長生炭鉱水没事故犠牲者追悼の碑を訪ねる機会がありました。1942年2月3日、浜辺にあった長生炭鉱で水没事故が起き、183名の人々が坑道に封じ込められ亡くなりました。アジア太平洋戦争時、日本は石炭の増産を強く推し進めていました。犠牲者のうち136名は、日本の植民地支配下で、財産などを失いやむなく日本に仕事を求めて渡ってきたり、あるいは労働力として強制連行されてきた朝鮮人でした。また、日本人47名も、多くの戦災者と同様に戦時中の混乱の中でかえりみられませんでした。今有志の人々による遺骨の収集作業が進められていますが、日本政府や地元自治体は非協力的です。侵略と植民地支配を反省しこの事業に協力することこそ9条の精神でもあると思います。

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年賀状



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「ウソに騙されたらアカン」
フリージャーナリスト・西谷文和氏 ③


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「守ろう9条 紀の川 市民の会」の「第22回憲法フェスタ」講演「紛争地から見た平和憲法~ガザ、ウクライナ、アフガンの今~」を3回に分けて掲載します。今回は最終3回目。
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 今日話したいのは、万博との関連で、維新の会のフェイクニュースのことだ。何故万博が関西に来たかというと、「自民党は憲法9条を変えたい。大阪維新の会は全面的に協力する。その代り大阪でカジノをやりたいが、カジノだけではインパクトがないので、万博を持って来ましょうか」と、こんな話を自民党と酒の席で決めた。
 万博の黒字は本当か? 運営費は黒字だが建設費を入れると大赤字だ。それに、下水道、駅等々のインフラで9.7兆円を使っており大赤字なのだ。日本総研という維新側の会社の計算では、7400億円の赤字とのことだ。大赤字をこれから税金で埋め合わせさせられる。
 維新の会は高市政権と連立した。維新は「身を切る」と言うがウソばかりで、「身を肥やして」いる。何故やりたい放題かというと、これは大阪府議会議員の定数からきている。府議会議員定数を109人から79人に、30人も削減した。大半が「1人区」になったので、みんな維新が勝つ。国会でも比例代表を削減しようとしている。自分たちは小選挙区で勝てるからだ。
 カジノの発端はトランプと安倍だ。トランプは「晋三よ、日本でカジノやろうよ。やれよ」と。「分かりました」と安倍。そして、「晋三よ、日本は武器を買え!」「はい分かりました」となった訳だ。ここから、武器の爆買いが始まっている。
 大阪のカジノは3つの計画だったが、結局1つになって、業者側が圧倒的に強くなり、何でも言ってくるようになっている。夢洲にカジノができたら、スロットマシンが6400台。巨大なパチンコ屋ができると思えばいい。パチンコは1秒間に4発しか球が出ないので、1日12時間座っていて、最大負けても1日20万円だそうだ。カジノは24時間やっていて、底なしだ。
 この時代に、何故MGMリゾートがカジノを作れたのか。MGMに限り、オンラインカジノ合法化ということになったからだ。合法化したらMGMはものすごく儲かる。賭けて何百万円も損をしたら、「1日50万円のバイトあるよ」と、「闇バイト」に応募したら、カンボジアまで連れて行かれ、「特殊詐欺」をさせられるという訳だ。
 維新はリストラで大阪の医師や看護師の50%を切った。全国平均は6%だ。保健所は25%の職員を切った。大阪だけは、救急車が来て、病院のベッドは空いていても、入院できなかった。大阪だけダントツにコロナの死者は多かった。
 大阪は東京より人口が少ないのに、何故死者が多かったのかと訊かれ、吉村知事は「大阪は高齢化率が高い」と言った。それをマスコミは「本当か?」と突っ込まなかった。「大阪の高齢化率は何%で、東京は何%か?」と突っ込めばいいのに、それで終わってしまっている。
 そういう意味では、「ウソに騙されたらアカンな」ということで、カジノの話もさせてもらいました。(おわり)

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【九条噺】

 冬の花というと、名称からすぐに「クリスマスローズ」を思い出す。我庭にもあるが、花の時季は春だ。どういうことか。キンポウゲ科クリスマスローズ属のヘレボルスは、冬に咲く「ヘレボルス・ニゲル(ノイガー)」と春に咲く「レンテンローズ」の2種があるが、区別せず言われるのでややこしい。「ノイガー」は本当にクリスマス頃に白い清楚な花を付ける▼身近な冬の花は「サザンカ(山茶花)」だろう。「サザンカ、サザンカ、咲いた道、焚火だ焚火だ 落ち葉焚き…」と童謡にも歌われる。我庭のサザンカにはメジロが密を吸いに来る。メジロにとって貴重な冬の花だ▼次は「椿」だが、咲く時季は3月頃、冬の花と言えるか。サザンカは花びらがパラパラと散るが、椿は花がボトッと落ちるので、首が落ちて縁起が悪いと武士から嫌われたという面白い話もある▼「ロウバイ(蝋梅)」という花もある。蝋細工のような黄色い花を1月頃に咲かせる。梅の字が付いているが、バラ科ではなく、ロウバイ科ロウバイ属で中国原産だそうだ。花は甘い香りを一面に漂わせる。香りでは冬の花一番だろう。英語では「wintersweet」と呼ばれる。▼「梅」も冬の花だが、和歌山では実梅の生産高が全国一位で花より実のイメージだ。「梅」は500以上の品種があるそうで、白、淡紅、紅色など様々な色の花を咲かせる。花札に「梅に鶯(ウグイス)」があるが、あれはどう見てもウグイスではなくメジロだろう▼花も少ない時季、冬の花をしっかり楽しみたい。(南)

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「世紀の悪法・治安維持法と大阪商大事件」
「治安維持法100年・戦後80年講演会」開催




 12月7日、「治安維持法100年・戦後80年 歴史の記憶を継承するための講演会」が開催され、大阪市立大学名誉教授・広川禎秀先生が「世紀の悪法・治安維持法と大阪商大事件」と題して講演をされました。
 大阪商大事件は、太平洋戦争中の1943年頃に大阪商科大学(現・大阪公立大学)で発生した治安維持法違反による大規模な弾圧事件です。教員や学生、卒業生ら数十名が検挙、投獄されました。大阪商大は進歩的教員による自由な学風がありました。42年4月に上林貞治郎教授の呼びかけで「ケルン・グループ」と呼ばれる非公然の少人数読書会組織を結成。「もはや大衆的運動は不可能だった」「大衆運動の司令部の必要性は下からの自然発生的運動の中から生まれた。それに共産党へ連なる性格を付与したのは上林さん」「今までと質的に違ってくる」と、そんな組織でした。ケルン・グループのメンバーはその性質を「共産党からの指導があるならば、それに応じて活動し、その中に吸収される可能性を持っていた」と見ていましたが、共産党は35年の弾圧で中央部が壊滅していました。43年の弾圧開始までに、意識的・無意識的に参加した学生は約100名に達していました。
 弾圧が始まると、検挙された人々は不潔な環境や栄養失調といった過酷な獄中生活に直面しました。獄中闘争も特徴のひとつで、獄内では「レポ(連絡)」を回すなどの闘争が行われ、森、土橋、池尻といった犠牲者も出ました。
 裁判では良心的な判事のおかげで、特高や検察の狙い通りにはならなかったが、最終的には治安維持法第5条後段が適用され、多くの人々が長期の未決拘留を経験しました。
 広川先生は、ケルン・グループは変革者として組織をつくり闘う組織であり、戦時下にそのような活動を行ったことを高く評価され、「ゆるやかな統一戦線的な集まりであり、もっと固く結集できたはず」という戦後の高次の反省が、民主主義の精神を守るところに繋がったのではないかとおっしゃられていました。(坂口)

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太平洋戦争勃発の日 街宣活動
みなべ「九条の会」




 みなべ「九条の会」は太平洋戦争勃発の日、12月8日に街宣活動を実施しました。「今日12月8日は太平洋戦争が始まった日です。1941年、日本がハワイの真珠湾を攻撃し、泥沼の戦争へと突入しました。この戦争によって、アジア・太平洋地域の国々で2100万人を超す死者を出し、日本でも兵士と民間人を合わせ310万人が犠牲になりました。みなべ町でも、清川で83人、高城で75人、上南部で189人、旧南部町で466人、合わせて813人の方が戦死されています」と訴えました。町内の新聞にチラシ折り込みも行いました。

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上富田9条の会、9の日スタンディング



 「上富田9条の会」は、毎月9日、19日、29日の月3回のスタンディング行動をしています。12月9日も7名の参加で実施しました。場所は生馬橋交差点(交通量が多い・5分間で100台ほどは通る)で11時から30分間です。  12月29日は年末のため休みます。

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(2025年12月28日入力)
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